標高25.7メートルの山の上。その86段の石段を、馬で駆け上がった武士がいる

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愛宕神社(あたごじんじゃ)は、東京都 港区にある神社です。

東京のビルの谷間に、山がまるごと一つのこってるんだって。
あたごじんじゃ。東京都みなとく、しんばしととらのもんのあいだ、あたご山の上にあります。
あたご山は標高25.7メートル。その正面に、86段のいしだんが、おどりばもなく立ちあがっています。
このいしだんを、馬にのったまま駆けあがった武士がいます。だから、しゅっせのいしだんと呼ばれています。
時はかんえい11年、西暦1634年じゃ。三代将軍いえみつ公が、ぞうじょうじからのお帰りに、この下を通られての。
山の上には、梅が咲いていました。いえみつ公は、だれか、馬にてあの梅を取って参れ、と命じます。
え、この坂を、馬で。ぜったいむりでしょ。
家臣はだれも動けなんだ。そこへ進み出たのが、まがきへいくろうという武士じゃ。
へいくろうは馬でいしだんをのぼり、山上の梅をたおり、また馬で降りて、いえみつ公にけんじょうしました。
その名前は、その日のうちに江戸じゅうへ広まりました。いしだんがしゅっせのいしだんと呼ばれるのは、この一日からです。
そもそもこのやしろが建ったのは、けいちょう8年、1603年。とくがわいえやすの命で、江戸を火事から守るために置かれました。
まつられているのは、火の神ほむすびのみことです。行ったら、へいくろうがたおったと伝わる梅の木が、いまも境内にのこっています。
江戸の火よけの山が、東京のまんなかにのこっておる。その86段を、馬が駆けあがったのじゃ。
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